建機の酒井重工業株式会社

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SAKAInews お客様とともに90年
 
1918年〜2008年

サカイの歩み 
 
(写真1)酒井智好とその仲間たち
(写真1) 酒井智好とその仲間たち
 
 動乱の戦中期を乗り越えた1949(昭和24)年、先代社長である酒井智好(1923〜1995)により、株式会社酒井工作所(酒井重工業の前身)を設立。国土開発へ貢献するために本格的なローラの製造・販売事業へ乗り出すことになります。
1949年〜
本格的なローラ製造を開始
マカダム・タンデムローラの変遷
 戦前に開発されたマカダム、タンデムローラは、終戦直後にはスカリファイヤやブレードを装備し、多目的な作業用途に対応させることが当時の需要傾向であった(写真2)が、徐々に工事形態に合わせた最適な専用ローラの要求に変化しました。このため、1952(昭和27)年には道路の耐久性向上のための14トンマカダムローラを、1958(昭和33)年には舗装表面の平坦性向上のために3軸タンデムローラを開発しています。
 その後、駆動系、操作系の技術革新(例えば、ハンドルの角度に応じて旋回角度が追随し、自動車感覚で運転できる追随弁式油圧操行装置の開発等)を経て、1962(昭和37)年のKD型、また今日、マカダムローラの代名詞として使われているR1型(質量14トン)、R2型(質量10トン)を開発することで、後述するタイヤローラとともに長く戦後の道路建設に貢献してきたものと思われます。
(写真2)スカリファイヤ装備付きマカダムローラSM3A型(質量6トン)
(写真2) スカリファイヤ装備付きマカダムローラSM3A型(質量6トン)
タイヤローラの変遷
 タイヤローラは、1930年代(昭和初期)に海外で開発され、優れた機動性と転圧効果が評価されていました。その後、日本でもアスファルト表層転圧に多用され需要が急増することとなります。
  当社でも1963(昭和38)年以降、国内初の小規模工事向け3トンタイヤローラや大規模工事向けに機動性と締固め効果(平坦性や密度の均一性)の向上を目的とした8トン〜28トンの大型タイヤローラの開発を行っており、現在でもマカダムローラと併用して道路工事の主役として活躍しています。(写真3)
創立1世紀へ
技術革新を進化
(写真3)東名高速道路建設で活躍する1960年代当時のマカダムローラとタイヤローラ
(写真3) 東名高速道路建設で活躍する
1960年代当時のマカダムローラとタイヤローラ
振動ローラの開発
(写真4)盛土転圧工事で活躍する大型土工用振動ローラSV90型(質量10トン)
(写真4) 盛土転圧工事で活躍する
大型土工用振動ローラSV90型(質量10トン)
 前述したマカダム、タイヤローラが静的圧力により締固めを行うのに対し、振動ローラは、ロールを強制振動(ロール軸に偏心荷重を付けた構造)させることで自重の約1〜5倍の動荷重を付加でき、効率的に締固めを行うことができます。
  国内の道路に対する投資が増大していった1950年代、当社初の振動ローラである3トン振動タンデムローラを開発しています。
  ただし、当時は、大型のマカダム、タイヤローラの補助的な使用が多く、重量も4トン以下が主流であったようです。1960年代に入り、高速道路の盛土転圧に対して大型振動ローラの需要が高まり、土工用大型振動ローラSV90型(写真4)を開発しました。
  本機は、アテキュレート(中折れ式)構造であり、前輪が鉄輪、後輪がトラクション性の高いゴムタイヤを使用することで、高い機動性と締固め効果が評価されました。
振締固め技術の向上
 締固め機械の歴史は、いかに効率良く、安全に安心して施行を行えるかという施工技術の歴史でもあります。
  従って、現場用途に応じた幅広い締固め技術が求められています。
  当社では世界に先駆け、例えば、前述した盛土転圧における撒出し厚の厚層化に対応した垂直振動機構の開発や舗装表面仕上げ(特に平坦性やきめ)の向上と、周辺に及ぼす振動騒音の低減化に対応した水平振動機構の開発等を行ってきました。また、当社最新の締固め機械であるGW750(写真5)は、タイヤローラに可変振幅振動機構を付加した振動タイヤローラです。
(写真5)振動タイヤローラGW750(質量9トン)
(写真5) 振動タイヤローラ
GW750(質量9トン)
 本機は、現場に合わせた振動モードを任意に選択できるだけでなく、タイヤのニーディング効果を助長することにより、骨材の噛み合わせとモルタルの充填効果が向上し、大型タイヤローラと同等以上の密度の均一性や表面性状が飛躍的に向上する革新的な締固め技術を有しています。

 紙面の関係で割愛したその他の締固め技術を含め、酒井重工業では、今後もたゆまぬ技術革新を続けていく予定です。
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 次回は、本文では紹介できなかった、酒井重工業の小型機械や維持補修機械の歴史について紹介します。
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アジア・チャンピオンズリーグ
アデレード・ユナイテッド(オーストラリア)の胸で
SAKAI HEAVY INDUSTRIES, LTD.のロゴが弾む
 
 突然ですが!
  サッカーのアジア・クラブ王者を決めるアジア・チャンピオンズリーグが開催中です。
  その準々決勝第1戦「鹿島アントラーズ対アデレード・ユナイテッド(オーストラリア)」戦が9月17日、カシマサッカースタジアムで行われ、1対1の引き分けで試合を終えました。
「SAKAI」のロゴを胸に
「SAKAI」のロゴを胸に
 さて、この試合でアデレード・ユナイテッドが着用していたユニホームの胸にSAKAIのロゴが大きく描かれていましたが、お気づきになりましたか?
  これは弊社のオーストラリア代理店 BIANCO BILDING SUPPLIES がメインスポンサーになっている関係で入れてもらったものです。サッカーファンでも知っている人は少ないと思います…実は弊社社員も。
   
 同リーグの準々決勝には、鹿島アントラーズのほかに日本から浦和レッズ、ガンバ大阪、海外からはイラン、ウズベキスタン、シリア、クウェートのチームが参加し、ホーム&アウェー方式で試合が進められています。
SAKAIの応援団と
SAKAIの応援団と
 編集員一同としては、アデレード・ユナイテッドの優勝でSAKAIのロゴが踊ることを祈願してやみません。
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BIANCO BILDING SUPPLIES
(当社の豪州代理店、2006年5月正式契約)
▽本社=オーストラリア・アデレード (南オーストラリア州 州都)
▽従業員=約400人
▽業務内容=鉄骨補強剤、コンクリート製品、電動工具、レンタル、ほかGW750を中心に順調にSAKAIの売り上げを伸ばしています。


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